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末梢血からミクロフィラリアが検出できないフィラリアのオカルト感染とは

2020年04月19日
猫を診ている医者

フィラリアの予防薬は、毎年蚊の活動が活発になるシーズンの1~2ヶ月前から投与しはじめます。沖縄のような年間を通して暖かいところでは通年の予防が必要ですが、本州および北海道では地域によって数ヶ月の違いはあるものの、一般的には5月ごろから飲みはじめて、蚊のいなくなる11月頃までを目安にし、さらに念を入れるために12月にも投薬して、シーズンを終えるというパターンが多く見られます。

フィラリアは毎年予防する必要があり、ペットが存命中は一年たりとも欠かすことなく対策を続けなければなりません。環境条件によっては投薬していたにもかかわらず罹患してしまう可能性もあるため、必ず毎シーズンごとに罹患していないかを調べる必要性から血液検査を行います。検査の結果、陰性であれば今年も投薬治療を始めることになり、陽性反応が出たら直ちに処置が必要です。

厄介なのは、フィラリアにはオカルト感染と呼ばれる現象が存在することです。血液検査をした際にはすでにフィラリア成虫が右心室に寄生しているにもかかわらず、陽性反応が出ないために陰性と判断して予防薬を投与してしまいます。

毎年の血液検査が重要なのは、もしフィラリア成虫が右心室に存在した場合に予防薬を投与すると、それが心臓に大きな負担を与えてしまい、場合によってはショック死するおそれがあるからです。このオカルト感染は、まさにこのリスクを最大限に高めると言っても過言ではありません。現在のところ、血液検査だけが陰性か陽性かを判断できる手段となっています。

オカルト感染が起こってしまう原因については、検査をした段階ではまだ虫体が未成熟だったり、単性寄生で数が少ないといったことが挙げられます。さらに駆虫薬によるミクロフィラリアの抑制や、宿主となったペットそのものが高い免疫機構を持ち、ミクロフィラリアの排除をしている場合もあります。こういった要素で陽性反応が出ないため、潜在感染とも呼ばれます。オカルト感染よりは飼い主の不安を和らげてくれそうな呼び方です。

フィラリアは予防が大事と言われ、毎月一度の予防薬を投与しますが、実際には予防しているのではなく感染した場合に幼虫のうちに駆虫しています。投与する以前にすでに体の中に存在していた幼虫を駆虫することで成虫にしないという方法です。成虫になってしまうと、投与がかえって重篤な状況を引き起こしますが、幼虫の場合ならむしろ効果的となっています。

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